« 岡本太郎 | トップページ | MOAの京都日本画名品展 »

2005.08.04

雪村

135東京国立博物館の日本画が今、面白い。企画展はパスして目指すは文化庁購入文化財展。

お目当ては曽我蕭白が35歳のとき描いた“群仙図”。5月、京博であった“曽我蕭白展”で見た群仙図にまた会えた(拙ブログ5/16)。

この絵は京博の所蔵と思っていたが、説明書では文化庁になっていた。それで、こうしてまたこの傑作を鑑賞できる。
京都のときと同じく、興奮状態で細部までじっくりみた。笑ってる子供たちの唇が
やけに赤い。嬰児の描き方からして妖艶モード。高価な岩絵具を惜しげもなく
使い、エネルギッシュだがちょっと毒のある画面を構成している。購入作品は平成館を
入ってすぐ右のコーナーに展示してある。“駿牛図”(重文)、“鼠志野草文大鉢”、
古筆手鏡“かりがね帖”、“つれづれ草”にも足がとまる。この文化庁展は9/4まで。

本館の平常展でもいい絵がいくつもあった。雪舟の“四季山水図、夏”(重文)、右の
雪村作、“蝦蟇(がま)・鉄拐(てっかい)”、久隅守景の“納涼図屏風”(国宝)、
“山水図”、円山応挙の“孔雀図”、“黄蜀葵(とろうあおい)に亀図”、英一蝶作、
“乗合舟図”、田能村竹田の“青山白雲図巻”、林十江の“鰻図”。

納涼図屏風は夏に相応しい絵。夕顔棚、その下で涼んでいる夫婦とその子供が薄
い墨だけで描かれている。右手で頬づえをついてる男のリラックスぶりがいい。英一蝶
作の“乗合舟図”は前回でていた“雨宿り図”と似た作風。武士や行商人や女などが
小さな船に乗っている。

今回、一番面白かったのは雪村の“蝦蟇・鉄拐”。右のは自分の分身をぴゅーと
吹く鉄拐仙人。孫悟空のように鉄拐はこの特殊な幼術を使う。左には蝦蟇仙人とぴゅー
と息を吐く三本足の蝦蟇がいる。この仙人は蝦蟇をつねにもてあそぶ。雪村が生きた
16世紀、蝦蟇・鉄拐という画題が広まっていたらしい。中国画などを参考にし、
雪村はユーモラスな蝦蟇・鉄拐図を仕上げている。曽我蕭白にも同じ絵があるが、
こちらは妖怪ぽく、恐ろしい。なお、雪村の絵は8/28まで展示してある。

|

« 岡本太郎 | トップページ | MOAの京都日本画名品展 »

コメント

いづつやさん,こんばんは.

蝦蟇・鉄拐は大好きな画題です.
ぼくが行ったときは雪村のほかにもう一組”蝦蟇・鉄拐”がありました.

納涼図も好きな絵です.去年もこの時期に見たような気がします.(先週行ったときは無かったような・・・)

結構,展示替えしてますね.

投稿: おけはざま | 2005.08.04 23:28

to おけはざまさん
02年、山口県美術館であった雪村展では、この蝦蟇・鉄拐を展示替え
で見逃したものですから、今回の展示は望外の喜びです。NO情報
で未鑑賞作品に出会ったときほど嬉しいことはありません。
前回あった蝦蟇・鉄拐図は中村芳中の作でしたね。上方琳派の
中村がこんな画題を描いてたのでびっくりしました。

投稿: いづつや | 2005.08.05 19:57

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 雪村:

« 岡本太郎 | トップページ | MOAの京都日本画名品展 »