イサム・ノグチ
彫刻家、イサム・ノグチが昨日放映されたTV東京の“美の巨人たち”に登場した。わずか30分の番組だったが、非常に感激した。
イサム・ノグチの名前は前から知っている。が、この世界的な彫刻家の作品を実際に見たことがほとんどない。箱根の彫刻の森にあったかどうか?覚えてる彫刻は04年4月、森美術館であった“MoMA展”に出てた右の大理石でつくられた“柱頭”。ジャン・アルプの
作品と似ていた。もう一つ、横浜美術館にある黒と緑の海蛇みたいな彫刻もよく
記憶している。
このイサム・ノグチがマスタープランを作った札幌市にある“モエレ沼公園”が今年7月、
17年の歳月をかけて完成したという。ノグチが1933年の頃構想したプレイマウンテン
(遊び山)がようやく日本で実現したのだそうだ。189ヘクタールの公園に造られた
人工の山、噴水、黄色や青の色をした球体や立方体の遊具などをみて、北の大地、
札幌に世界に誇れる素晴らしい公園が出来たなと、拍手をしたい気持ちになった。
番組のタイトルは夏休みに行きたい所とあるが、機会があれば訪ねてみたい。
ピラミッドの階段に使われている3000個の石は香川県牟礼町産の花崗岩だそ
うだ。イサム・ノグチは48歳の時(1952年)、牟礼町に住み、花崗岩を使った彫刻を
制作している。若い頃、仕事で高松に1年住んだことがあり、職場にも牟礼から通
ってくる人がいたりで、懐かしい感じがする。が、その頃は花より団子という調子が
強く、イサム・ノグチのことなど知りようがない。今から思えば、もっと早くイサム・ノグ
チ庭園美術館に気がつけばよかったなと悔やまれる。美術鑑賞には得てしてこんな
ことがある。
この番組でイサム・ノグチの経歴がすこしわかった。パリに留学してたとき、ルーマニア
の抽象彫刻家、ブランクーシの影響を受けたらしい。そういえば、ノグチの作品に
はブランクーシを感じさせるものがある。イサム・ノグチの本を持ってないので、作品群
がどこにあるのかわからない。MoMAやブッゲンハイムにありそうな気がするが、どう
いう訳かここでノグチの彫刻を見たという記憶がない。常設展示ではない?観る側
の意識にノグチの名前が希薄なため、見ててもすぐ忘れたのかもしれない。次回、
NYを訪れるときはきっちり作品を目に焼き付けようと思う。
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コメント
東京都現代美術館での展覧会
今から楽しみですね!!
TBさせていただきました。
投稿: Tak | 2005.08.18 16:52
to Takさん
東京都現代美術館で9/16から11/27まで“イサム・ノグチ展”
が開催されるのですね。知りませんでした。情報有難うございます。
これは楽しみです。
札幌のモエレ沼公園に行ってみたくなりました。長年の構想が日本
で実現するなんて素晴らしいですね。イサム・ノグチの経歴がわかりまし
たので、この作家の作品をこれからしっかり見ようと思います。
投稿: いづつや | 2005.08.18 17:47