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2005.08.16

渡辺貞夫とジャズ

2,3日前、栃木県宇都宮市の繁華街でジャズプレイヤーの渡辺貞夫が若い
打楽器奏者たちと一緒に愛知万博で演奏する曲のリハーサルをやっていた。
渡辺貞夫がまだ、現役で演奏活動をしているのをみて少々びっくり。今はジャズ
を聴くことはほとんどなくなったが、30歳くらいまではジャズの新着レコードを
月に何枚も買っていた。

渡辺貞夫、通称、ナベサダの音楽もよく聴いた。当時、日本のジャズメン
で人気があったのはアルトサックスのナベサダ、トランペットの日野皓正。
ナベサダのレコードでは“パストラル”というのがお気に入りだった。柔らかい
アルトサックスの音色が田園風景のイメージを掻き立てた。その後、渡辺貞夫
はアフリカに何度も演奏旅行し、現地の原始的な打楽器の激しいリズム
をとりいれた新しい音楽をつくりだした。ナベサダのジャズはこのあたりまでで、
その後の動きは全く知らない。が、宇都宮でアフリカの若い打楽器奏者
と競演してたのをみると、アフリカ路線を今も継続してるのだろう。

一番多く聴いたジャズメンは帝王マイルス・デイヴィス。クラシックのアランフェス
協奏曲をビル・エヴァンスが編曲し、ギターの替わりにマイルスがトランペット
で吹いた“スケッチ・オブ・スペイン”や、エレクトリックサウンドの決定版、
“ビッチズ・ブルー”(1970年)などは夢中になって聴いた。マイルスのレコード
は引退するまで新作が出る度に購入していた。

マイスル・デイヴィスのもとで育った若手プレイヤーたちの演奏も楽しんだ。
マイルスが一時演奏活動を休止したこともあり、重点がこちらの方に移って
いった。好きな演奏家はハービー・ハンコック、チック・コリア、ウェイン・ショーター、
ジョー・ザヴィヌル、ジャック・ディジョネット、ウェーザー・リポート。
マイスル一派ではないが、ピアノのキース・ジャレット、ベースのジャコ・パスト
リアス、マーカス・ミラー、ウィントン・マルサリス。
その他では天才ジョン・コルトレーン、マッコイ・ターナー、ドン・チェリーらの演奏
にゾッコンだった。

なかでもマイルスと同じくらい没頭したのがウェイン・ショーター、ジョー・ザビヌル
が中心になって結成されたウェザー・リポートの音楽。シャープでしゃきっとした
演奏には本当に痺れた。ジャズにしては覚えやすいメロディーがなんとも言えず
心地いい。今はクラシックやオペラが主でジャズはほとんど聴かないのだが、
ふとウェザー・リポートの曲を聴きたくなることがある。

楽曲として強く心に残ってるのはキース・ジャレットのピアノソロ、“ケルン・コンサ
ート”(1971年)。即興演奏をこんなに自在にやってのけるキースの才能
に度肝を抜かれた。ジャズピアノをこれほど美しいと思ったことはほかにない。
コルトレーンの“マイ・フェイヴァリット・シング”も気持ちのいい曲。徐々に複雑
になるインプロヴィゼーションをソプラノサックス、ピアノ、ベース、ドラムの演者
がスムーズに激しくプレイする。これぞジャズの醍醐味。何回聴いたか
しれない。

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