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2005.07.31

洛中洛外図屏風

131いつも楽しく見ているBS2の迷宮美術館では、本日一時から日本美術を大特集していた。

取り上げてたのは雪舟、葛飾北斎、狩野永徳、円山応挙、横山大観、円空。この番組は普段でも日本絵画のブランド画家の名作をいろいろ紹介しているので、こういう特集ではありきたりの代表作を登場させるのでなく、面白い切り口で作品をみせている。そのため、これまで見たことなかった作品や新しい
話がいくつもでてくる。

例えば、円山応挙が描いた幽霊の絵を供養している東北のお寺がで
てきたりする。また、北斎の場合、版画を取り上げるのではなくて、信州
小布施にある肉筆画の傑作を生放送で紹介していた。円空仏を
何体も見せてくれたのは有難かった。5月、横浜そごうであった円空展
で目が慣れてたので、岐阜県のお寺に多くあった円空仏を夢中に
なってみた。一般の美術愛好家にはまだ、名が知れてない円空に
スポットを当てるとは番組のスタッフはかなり意欲的。お陰で、魅力的な
円空仏を知ることができた。

司会の段田安則が織田信長に扮して説明していた狩野永徳作の
“洛中洛外図屏風”(国宝)はまだ見ぬ日本絵画の傑作。だいぶ前から
この絵を追っかけているが、なかなか展覧会に出てこない。想定される
展覧会の名前は、“狩野永徳と狩野派展”とか、“風俗画展”とか、あるいは
そのものズバリ“洛中洛外図屏風展”。こうし企画を東京国立博物館と
か京博、民間では出光美術館あたりが考えてくれれば、これにお目にか
かれるのだが。今のところ、この手の情報は入ってきていない。で、
米沢市上杉博物館が所蔵のこの上杉本、洛中洛外図屏風を
10/19~11/8に公開してくれるので、期間中訪問することにしている。

室町末期から江戸の初期にかけて制作された洛中洛外図屏風は現在
100点くらいある。その代表作が狩野永徳が30代前半、織田信長の依頼
により描いたとされる洛中洛外図。織田信長はこの屏風を上杉謙信に
贈ったため、代々米沢藩が所有してきた。洛中洛外図は今で言えば
京都の名所スポット、年中行事、遊楽、ファッションなどを、コンパクトに
一枚の紙にまとめた観光ガイドパンフレットのようなもの。

右の屏風は3年くらい前、島根県立美術館でみた誓願寺本、洛中洛外図
(江戸初期の1620年ころの制作)。右下には華やかな祇園祭の山鉾
巡礼の場面が描かれている。この屏風には当時の武士や町人の衣装、
仕事ぶり、酒宴などの状況が実にリアルに表現されている。書物の知識
より何倍かの情報をこの絵から得ることができる。10月、永徳作の
洛中洛外図屏風に会えるのを楽しみにしている。

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コメント

いづつやさん、こんばんは。
今日は頭痛で寝ていたため、BS2番組は残念ながら見逃してしまいました。
で、北斎は小布施にある龍の天井画でしょうか?まだ絵画に興味がなかったころ、高橋克彦氏同行で小布施ツァー企画があったのですが参加しませんでした。今から思うと実にもったいなかったです!
それから、米沢市上杉博物館の「洛中洛外図屏風」も観たような気がするのですが、良く覚えていません(涙)。美術に無頓着な頃、たくさんの良い機会を逃していたんだなぁ、と今では悔しい限りです。これからでも挽回したく、いづつやさん情報を頼りにしておりますので、よろしくお願い致します(^^ゞ

投稿: June | 2005.07.31 23:22

to Juneさん
迷宮美術館はTV東京の美の巨人たち同様、新しい情報が入って
きますので、毎週欠かさずみてます。今回の特集は面白かったです。
小布施からは北斎が描いた肉筆巨大天井画、“八方睨みの鳳凰”が
紹介されました。これを3年くらい前見たのですが、色が今も鮮やか
に残ってました。北斎は高価な顔料を使ってます。

狩野永徳の“洛中洛外図屏風”を見に米沢市上杉博物館に行こうと
思ってます。横浜に帰ってきまして、東北が近くなりましたので。

投稿: いづつや | 2005.08.01 12:05

わっ、恥ずかしい、小布施は鳳凰でしたよね!既にご欄になっているいづつやさんが羨ましいです。あの天井画を床に仰向けになりながら観たいものだと思っていたりします(笑)。いづつやさんはきっとお行儀良くご覧になったのでしょうね?

ところで、いづつやさんの東北鑑賞旅行シリーズも楽しみにしております。さて10月は米沢とどこを廻られるでしょう?♪

投稿: June | 2005.08.03 04:19

to Juneさん
小布施はいいところです。北斎館では肉筆画がみれますし、屋台の
天井に描いた龍や波の凄い絵があります。そして、岩松院の鳳凰。
ここは栗の名産地でもあります。前は、広島から車で行ったのですが、
今は横浜に住んでいますのでまた訪問したいです。

米沢行きは一泊くらいの小旅行を考えてます。途中、まだみてない
日光の輪王寺に寄ろうと思ってます。洛中洛外図とともに是非みて
みたいのが羽黒山五重塔(国宝)です。そして、山形美術館に
ある小松均の“最上川源流”に会いたいですね。これからは旅行
の中心は東北・北海道です。とても楽しみです。

投稿: いづつや | 2005.08.03 12:16

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