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2005.07.02

光琳デザイン展

108琳派がらみの展覧会が現在、熱海のMOA美術館で開かれている。“光琳デザイン展Ⅱ”(6/25~7/24)は昨年企画され、今回は2回目。

初回は見逃したが、淡交社からでた“光琳デザイン”(05年2月)にその展示作品が掲載され、光琳の絵画様式や意匠図案が絵画、陶器、蒔絵など工芸品、染織の分野に展開していったことが詳しく記述されている。

会場にはこの本にでている作品があった。どうやら本を図録がわりに先行して
つくり、当館の所蔵品だけでなく、東博や根津美術館、出光美術館など
から名品を集めてきたようだ。江戸時代後期、酒井抱一が尾形光琳の画風を
受け継ぎ、江戸琳派を作った。今回は抱一以降の作家の絵画、工芸品が中心に
なっている。

光琳の装飾豊かなデザインは抱一が光琳百回忌のとき身の回りにあった光琳の
絵を描き写した“光琳百図”をはじめ、光琳模様の衣装図案帖などにより絵、
蒔絵、衣装のなかに受け継がれていった。このころ町人や武家の趣味人に
光琳模様は人気があり、職人たちはせっせと光琳デザインの再生産につとめた。

光琳がよく描いた鹿、波、松を絵柄にした蒔絵の印籠が10点くらいあった。
パトロン趣味が小さな印籠に贅沢な細工を施させたのだろうが、普段見れない逸品。
また、紅葉、蔦をあしらった豪華な蒔絵螺鈿硯箱、蒔絵師、原羊遊斎(はらよう
ゆうさい)が制作した見事な“蔓梅擬目白蒔絵軸盆”や“四季草花蒔絵茶箱”にも
目を奪われる。陶器で気に入ったのは、尾形乾山の鉢を写した仁阿弥道八
(にんなみどうはち)の“色絵桜樹図透鉢”、“色絵桜楓図鉢”、“銹絵雪笹文手鉢”。
光琳デザインをさらに発展させ、装飾的な模様を色鮮やかに表現している。

期待の絵画には酒井抱一の名品が3点並んでいた。“紅白梅図屏風”(出光
美所蔵)、右の“雪月花図”、“藤蓮楓図”。図録で惹かれた作品である。紅白梅図は
サンリツ美術館でみた同名の絵より、豪華。銀地に幹が大きく屈曲した紅白の
梅が描かれている。たらし込みや細かい描き方はサンリツと同様だが、銀地の背景
に白梅がとくに映えて見える。雪月花図もいい絵。一番左の緑青の松と積もった
雪の白にまず目がいく。松は写実100%ではなく、松につもった雪が下に落ちる
瞬間を装飾的に描いている。三幅を並べたときの画面構成を考えて、雪松は
画面の上、雲居の月は中央、桜花は下部に配している。このあたり、抱一はよく
考えている。

MOAを訪ねるのは3回目。横浜からは遠いが、光琳の紅白梅図屏風など琳派の
名品を沢山所蔵しているので何度も行きたくなる。今回も二重丸。

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コメント

こんにちは。

こちらの記事のコメントではないのですが。。。

オフ会のご連絡です。
16日(土)に西洋美術館で開催したいと思います。
午後4時スタートで、その後懇親会も予定しています。
お時間ありましたら、是非ご参加下さい。

投稿: Tak | 2005.07.03 14:57

to Takさん
オフ会のご案内有難うございます。予定通り出席させてもらいます。
今回は松山からリセさんが参加されるので、喜んでいます。皆さんにまた
会えるのを楽しみにしてます。

投稿: いづつや | 2005.07.03 17:44

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