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2005.07.21

明代絵画と雪舟展その2

387南青山にある根津美術館をかなり頻繁に訪れている。“明代絵画と雪舟展”の二期(7/18~31)に出る作品をみるため、また足を運んだ。

明代の絵の特徴は前回の鑑賞で少しつかめたので、今回は落ち着いてみられた。目玉である雪舟の絵は3点でている。明代の絵では巻物の風景画にいいのが2点あった。汪肇(おうちょく)作、“竹林山水図巻”と文徴明(ぶんちょうめい)が描いた“山水図巻”。

二期には花鳥画が沢山でている。目を惹くのは色鮮やかに四季の鳥と花を
描いた呂紀(りょき)の“四季花鳥図”(根津美術館蔵)。地が茶色の縦長の軸
に描かれたちょっと変わったポーズをした雉や白鷺に目がいく。このタイプ
の花鳥画をみて連想するのは、もっとリアルに超色彩的に描いた伊藤若冲の
作品。一枚の絵のなかに鳥が一杯でてくる“夏景聚禽図”、“花鳥図”にも
魅了される。この“花鳥図”は雪舟が影響をうけた明代の絵画のひとつ
かもしれない。やっとこの展覧会のテーマに近づけた。

明代の絵との関係を窺がわせる雪舟の絵は右の“四季花鳥図屏風”(重文)。
この絵は雪舟の作品の中では“天橋立図”(国宝)とともにコンディションが
よく、色が綺麗に残っている。雪舟の花鳥画で代表的な3点のなかで
一番見ごたえのあるのがこの花鳥画(京博博蔵)。右の絵(右隻)で岩、松、
鶴、岩陰に流れる水を奥へ奥へと重ねていく構成が今回出品された明代
の花鳥画と似ている。右端にいる鶴の周辺は明代風で重々しい感じがす
るが、岩肌や松の幹は雪舟独自の力強い筆致で表現されている。

背景の色が土色でなく、白を基調にしていることと横長の屏風に描かれてい
るというのが中国の絵との違いであり、この花鳥画の魅力となっている。
この絵をみるのは今回で4度目。いつみても惚れ惚れする名画である。

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