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2005.06.20

敦煌と平山郁夫

99シルクロードの新しいシリーズを毎月楽しく見ている。25年ぶりの取材で、新しい発見も多い。シルクロードはまだまだ神秘とロマンが漂う世界である。

旧シリーズで番組を盛り上げていたのが石坂浩二のナレーションと喜多郎のシンセサイザー音楽。このメロディーが砂漠のなかをラクダのキャラバン隊がすすむ冒頭の場面に流れると、東西文化の接点であったシルクロードへの郷愁がいやおうにも高まった。

新しいシリーズにも、世界的チェリスト、ヨーヨーマの奏でるいい曲が流れ
ている。第6集は敦煌だった。25年前の番組で敦煌の洞窟壁画を知って以来、
これを見たいという思いは年々強くなる。まだ、具体的な旅行計画はないが、
2,3年のうちには行けるかもしれない。

今、敦煌には492の洞窟があり、45,000平方mの壁画があるという。
新、旧シリーズの敦煌で紹介された洞窟の素晴らしい壁画や塑像の数々には
TVの画面からでも釘付けになる。現場にいたらさぞかし心が打たれるだろう。
塑像で興味があるのは、足を十字に組んだ交脚という座り方をした“交脚弥
勒菩薩”。西域の影響がのこる菩薩像である。また、唐時代につくられた腰を
ひねり、ふくよかな顔をした菩薩像にも惹かれる。

敦煌の莫高窟は千仏洞といわれ、洞窟の建設は西暦366年から開始された。
この洞窟に描かれた彩色あざやかな壁画に魅了される。とくに天井画にみ
られるラピスラズリーの美しい青をこの目でみてみたい。ここに描かれている
阿弥陀来迎図のまわりで舞っている飛天は日本画にもよく出てくる。これをみる
と日本美術の源流が敦煌壁画にあったことがわかる。

昨日は日本画家の平山郁夫をゲストに迎え、旧の敦煌を再放送していた。
平山郁夫は30年以上シルクロードとかかわり、現地の風景を絵にしている。
右の絵は1985年に描いた“敦煌鳴沙”(右隻)。まだ、現地をみてないのに、
敦煌といえばすぐこの絵をイメージしてしまう。01年、平山は奈良、
薬師寺の玄奘三蔵院伽藍の“大唐西域壁画”を20年ががりで完成させた。
玄奘三蔵の求法の旅を7場面、13壁画であらわしたこの壁画を見たときの
感動はいまでも忘れられない。

1959年の“仏教伝来”以来、玄奘三蔵の人生を心にきざみ、何度も中央
アジアに足を運び、絵を描き続けた平山郁夫の画家としての歩みは17年か
かった玄奘三蔵のインドへの道のりに似ている。

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コメント

いつづやさん、おはようございます。
この番組は見ていないのですが、ちょうど数日前に届いたJCBの「The GOLD」7月号が敦煌特集でした。表紙に写真がサンドベージュの風景で、中も同じような色合いの風景写真が何枚も掲載されています。

中国は北京・上海しか行ったことがありませんが、私も、次行く機会があれば、西安・敦煌の方面に行きたいと思っています。文明の中にどっぷりとつかってアクセクと生活している現代人がこういうところに行くと、人生観って変わるのでしょうか?少なくとも、自分の悩みなんてちっぽけなことって感じるのではないかと思います。

投稿: リセ | 2005.06.21 09:08

to リセさん
敦煌に行ってみたいですね。今後の中国旅行は敦煌、桂林、黄山に
決めてます。ヨーロッパでまだみたいところがありますので、この後に
でかけようと思います。

だいぶ前、BS放送で敦煌から生中継で洞窟壁画を紹介してました。
素晴らしい色彩の壁画のオンパレード。とくにラピスラズリーの青が
目にしみました。このとき収録したビデオをときどき見て、ため息をついてます。
番組の最後に日本人観光客がでてきました。ここを訪れる人が
増えてるようですね。ああー早く行きたい!

投稿: いづつや | 2005.06.21 17:17

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受信: 2005.09.21 16:24

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