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2005.06.11

北斎と広重展

273今、日本橋三越で開かれている“北斎と広重展”はお得な展覧会だ。ここはいつも招待券をくれるのでこの思いが強い。会期は6/19まで。

新発見の肉筆画のことがチラシで強調されてたので、版画はそこそこかなとあまり期待してなかったが、出品された絵は北斎と広重の代表作がてんこ盛り。人気風景絵師、葛飾北斎と歌川広重のお馴染みの作品がどんどん出てくる。

まず、北斎の富嶽三十六景からはじまり、諸国瀧廻り、千絵の海、
諸国名橋奇覧、雪月花と続く。そして、広重も豪華なラインナップ。東都名所、
東海道五十三次、近江八景、京都、浪花名所、箱根七湯、雪月花、義経
一代記など。北斎の富嶽三十六景と広重の東海道五十三次が一緒に見れ
る機会はなかなか無い。これらを全部みて、太田美術館でやっている広重の
名所江戸百景にも足を運ぶと浮世絵の風景画は一休みしてもいい。

今回有難かったのは広重の箱根七湯と義経一代記が見れたこと。チラシ
にでている義経と弁慶が五条の橋で戦う絵は魅力的。二人とも片足をあげて、
緊張の瞬間を見事にとらえている。面白いのは弁慶の薙刀が長いこと。
北斎の絵では諸国名橋奇覧が11点全部でていた。これはラッキー。この
名橋奇覧は富嶽三十六景や諸国瀧廻りと同じ時期に制作されている。

右は“飛越の境つりはし”。一度見たら忘れられない面白い絵である。
飛騨(岐阜県北部)と越中(富山県)または越前(福井県東部)の境なのだろうが、
現実にこの場所があるかはわからない。おそらく北斎の創作であろう。
二人のいるあたりはつりはしが大きくたわんでおり、先は安全なのだろう
か?と不安になる。北斎は実景をいろいろ組み合わせて、見ているものが
はっとする光景をつくりだしている。

北斎が超想像力の持ち主であることがこうした絵をみるとよくわかる。この
並外れた想像力が神奈川沖浪裏のようなダイナミックな構図、スピード感、
激しい動きのある絵を生み出してきた。天才としかいいようがない。

最近、おもわぬ所で、ビッグな展覧会情報を得た。六本木の森美術館
で6/17から9/4までワシントンのフィリップコレクション展が開かれる。
ここになんとルノワールの代表作“舟遊びの昼食”が出品される。
森美術館が印象派の絵をもってくるなんて、全然ノーマークだった。
念願の舟遊びの昼食が日本で鑑賞できるなんて夢のよう。

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コメント

いづつやさん、こんにちは。
この展覧会のこと、Takさんも超お得で、しかも(いい意味で)エネルギーが消耗すると言っておられました。
近くにいればぜひ行きたいところですが、叶いません、残念です。

森美術館の情報は、私も週刊朝日か何かで目にして、一瞬目を疑いました。アートの教科書と言われるコレクションがやってくるのですから、こちらは9月初旬まであるので、なんとかして行きたいと願っております。(暑い時期に東京には行きたくなんのですが・・・)。

それにしても、いづつやさん、精力的に動かれていますね。

投稿: リセ | 2005.06.12 16:19

to リセさん
こんばんは。三越の北斎、広重展と太田記念館の名所江戸百景を
みましたので、頭の中が浮世絵風景画でぎゅうぎゅう詰めになってます。
三越は平日に行ったのですが、大混雑でした。北斎と広重の名作が
ずらっとそろってるのを皆さんよく知ってます。

森美術館にルノワールの“舟遊びの昼食”がもうすぐやってくるんです。
わくわくしてます。ワシントンにまた行ったときは最初にこのフィリップ
コレクションを訪ずれ、ルノワールの名画に会うんだと計画してました。
それが、日本で実現します。

森美術館は現代アートとばかり思っていたのですが、粋なことをして
くれます。また、10/22からはじまるプーシキン美術館展の印象派も
楽しみです。

投稿: いづつや | 2005.06.12 17:40

いづつやさん、こんばんは。
一時間ぐらいで見られるかと思って行きましたが、
ものすごい分量で驚きました。
私は「三十六景」も「五十三次」も初めてまとまった形で見たので、
とても感銘しました。

太田美術館へはまだ一度も行ったことがないので、
今度是非足を運んで浮世絵を楽しんでこようと思います。

投稿: はろるど | 2005.06.12 21:37

to はろるどさん
今、東京は浮世絵を鑑賞するのに一番いい場所かもしれません。
三越で北斎、広重を中心に240点もみせてくれますし、浮世絵専門の
太田記念館では広重の名所江戸百景が全点みれます。江戸百景をまとめ
て見られる機会はなかなかありません。

投稿: いづつや | 2005.06.12 22:40

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三越日本橋本店新館7階ギャラリー(中央区日本橋室町) 「北斎と広重展 幻の肉筆画発見」 6/7〜19 日本橋の三越ギャラリーで開催中の「北斎と広重展」を見てきました。新発見されたという「幻の肉筆画」を含めて、約240点の作品が展示されているボリューム満点の展覧会です。有名な「富嶽三十六景」や「東海道五十三次」から「諸国名橋奇覧」まで、まさに諸国漫遊の旅を、北斎と広重の作品で楽しむことができました。 葛飾北... [続きを読む]

受信: 2005.06.12 21:28

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