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2005.06.01

五島美術館の茶の湯名碗展

83世田谷区の上野毛に五島美術館がある。源氏物語絵巻、近代日本画、陶磁器、書などの名品を所蔵する美術館として名高い。

ここで今、茶の湯名碗展が開かれている。02年に名古屋の徳川美術館との共催で開催した桃山時代の茶の湯名碗展に続き、今回は江戸時代の前半期、茶の湯に使われた茶碗の名品を展示している。

前回は天目茶碗など名品が主要美術館からごっそり出品されていたが、
今回も期待にたがわず、図録に載ってる作品が揃っていた。やはり、
五島、徳川美術館が手がける陶磁器関係の展覧会の質は高い。あまり
広くない展示コーナーに100点くらいでていた。

最初に、中国や朝鮮、安南から輸入された茶碗があった。はじめてみた
紅安南茶碗がよかった。安南は現在のベトナム。この地域で焼かれた
陶磁は日本では安南焼きと呼ばれ、紅安南は朱、緑、藍などの色絵の
あるもの。朝鮮の井戸茶碗では根津美術館所蔵のものに惹かれた。

この展覧会で一番わくわくしたのが、本阿弥光悦と楽家の茶碗および京焼
の野々村仁清の作品。右のは本阿弥光悦の“黒楽茶碗 銘七里”。
光悦の作品は6点でている。こんなにみれる機会はめったにない。光悦は
79歳まで生きた偉大な芸術家で、書、陶器、蒔絵などに数々の名品
を残している。

光悦が焼き物制作に熱を入れだしたのは60歳代後半のこと。
楽家の2代定慶、3代道入の支援をえて独自の楽茶碗ができあがる。形は
丸味をおびたものと直線的な角造りのものとがある。“黒楽茶碗 銘七里”は
角造りのタイプ。手捻りで成形し、そのあとへらで仕上げている。
造形はサンリツ服部美術館で昨年みた“不二山”(国宝)に似ている。
高台は低く、どっしりした感じがいい。見込みや胴の側面に黒釉の掛けはずし
があり、アクセントになっている。

02年と今年の名碗展を見れたことの幸せをかみしめている。五島美術館に
感謝〃。なお、本展覧会は6/19まで開かれている。

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コメント

いづつやさん、こんばんは。
いづつやさんのブログを拝見して、さっそく観てきました!
もう、凄いお茶碗ばかりで嬉しかったです。やはり、光悦と仁清には脱帽ですね(笑)
今回の展覧会で、輸入茶碗から光悦・京焼、そして国焼...。それぞれの面白さをしっかり堪能できました。茶碗って奥深いですね~☆

投稿: June | 2005.06.13 01:43

to Juneさん
五島、徳川美術館の茶の湯名碗展はさすが老舗美術館の企画です。
名品をこんなに沢山各地の美術館から集めてこれるのは館のブランド力
があればこそ。有難い展示です。

仁清、乾山の茶碗もよく図録に載ってるものですね。仁清の“色絵鱗波文茶碗”は
二度目の対面とばかり、期待してたのですが、6/1からの展示で見れ
ませんでした。鱗文を台無しにするように掛けられた釉薬のフォルムが
面白いですね。

今後、こんな名品が揃うのは、ずっと先になるのではないでしょうか。

投稿: いづつや | 2005.06.13 17:38

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» 「茶の湯 名碗」展 [花耀亭日記]
土曜日、五島美術館「茶の湯 名碗」展を観てきた。最初から迫力の志野茶碗「鬼瓦」や黒織部を並べたのは、さすが名碗展と銘打つだけの自信だからこそと思う。 先週の出光美術館「茶陶の源流展」で茶碗の歴史の面白さに目覚め、今回の五島の展覧会では桃山から江戸初期の名碗ひとつひとつの個性を楽しむことができた。茶道知らずの私にとって実にタイムリーな好企画が続く。今回もド素人の感想文なので、茶道をたしなむ方は大目にに見ていただきたい。 ... [続きを読む]

受信: 2005.06.15 21:38

» 「茶の湯 名碗」展 [沈黙]
今日は、東急大井町線上野毛駅の近くにある、五島美術館に行ってきました。 現在五島美術館では、「茶の湯 名碗」展を開催しています。大学で受講している、やきものについての授業で紹介されていたので、興味を持ちました。 五島美術館に行ったのは初めてでした。庭園も... [続きを読む]

受信: 2005.06.16 00:15

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