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2005.06.27

シャガール展

103諸橋近代美術館でビッグなおまけがあった。シャガール展を開催中で、これを通常の入場料金950円でみることができた。

展示の内容としては、アオキインターナショナルのコレクションが中心となり油彩画、リトグラフ合せて70点がでていた。会期は7/3まで。

シャガールは好きな画家なので、過去国内で開催された大きな回顧展は欠かさ
ず見てきた。その中で質、量ともに良かったのは02年、東京都美術館で開催
されたマルク・シャガール展。ここではポンピドーセンターから“盃をかかげる二重
肖像”、“ロシアとロバとその他のもの”などの代表作が出品され、満足度の高
い展覧会であった。

諸橋美術館のシャガール展では見たことのない名作がいくつもあった。この展覧
会のテーマは“愛の軌跡”。妻のベラ、そして故郷ヴィテブスクに対して注いだ愛を
シャガールが絵の中でどのように表現しているか、またどう変化していったかを
みせてくれる。

目玉は右の“誕生日”。シャガールは同じ名前の絵を2枚描いている。最初の
作品は1915年に描かれている。現在、NYのMoMAの所蔵。もうひとつの“誕生
日”は1923年に描かれ、これが右の絵(アオキインターナショナルの所蔵)。シャ
ガールとベラの愛の物語は2人の著作でよく知られているが、この絵には2人の
楽しい婚約時代の甘い夢のような幻想の世界が描かれている。

シャガールの7/7の誕生日に、婚約者ベラが花束やお菓子をもってやってくる。
画面では花束を手にしたベラとシャガールはふわりと宙に舞い上がっている。
シャガールの体は陸上の走り高跳びの選手がする背面とびのよう。奥行きを感じ
させない平面的な構図で、カーペットの赤やシャガールの着ている服の緑、青が
鮮やか。この絵のシャガールのへんてこな体は一度見たら忘れられない。

2人が空を飛ぶ絵をもう一枚見たことがある。それは1917年に描かれた“街の
上で”。1998年、ローマを旅行中に遭遇した“トレチャコフ美術館所蔵シャガール
展”にこの絵がでていた。たぶん、街は2人のふるさとヴィテブスクではないかと
思う。

愛の軌跡、シャガール展には油彩の他、シャガールの定番である動物や農村、
サーカスなどが出てくるリトグラフのいい絵が何枚もあった。ダリの作品に感動し、
お腹は満腹だったのに、シャガールのおまけまであった。通常の展覧会鑑賞より
2倍気分がよかった。

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