アール・デコ展のルネ・ラリック
現在、東京都美術館で開催中の“アール・デコ展”(6/26まで)は2ヶ月前京都でルネ・ラリックを鑑賞したときからチェックしていた。料金は1400円。ちょっととりすぎのような気がする。
アール・ヌーボーについては、自然をモティーフにした曲線の装飾美をガレやミュシャ、ラリックの作品に見た。今回のアール・デコは西も東のわからないので、ルネ・ラリックの作品がみれれば儲けものと思い入場した。
ファッション関係の人、デザイナー、アートディレクターなどにとってはたまらない
展覧会かもしれない。作家の名前は知らないほうが多い。チラシにのってる
“電話Ⅱ”を描いたレンピッカ。はじめて観る絵。パリの匂いがぷんぷんする。
こういうときは馴染みの名前をみつけるとほっとする。マッキントッシュの煙草用
キャビネット、フランク・ロイド・ライトが制作したステンド・グラス、絵ではマリー・
ローランサン、ソニア・ドローネー、レジェ、デュフィ。
アール・デコは世界中の美術品から霊感をうけており、それを多面的にみせて
くれる。古代エジプト、アフリカのプリミティブ美術、中国、日本、中米にヒントを
えて作った装飾品や置物などはみててあきない。時間があるとじっくりみたいの
だが、この美術館は階段をいくつも登らされるので本当に疲れる。これがなけ
ればどんなに楽か。
お目当てのルネ・ラリックの作品は3点あった。いずれもロンドン、ヴィクトリア&
アルバート美術館からの出品。“バッカントの花瓶”、右の“ランプ・二羽の孔雀”、
“オレンジの花瓶”。さすがヴィクトリア&アルバートの所蔵だけあって名品。京都
でみた作品よりランクがひとつ上の感じ。孔雀のランプも見事な出来栄え。孔雀
はラリックの日本趣味の表れ。こんなランプを部屋においてみたい。
料金が高いのと疲れる展示レイアウトにうんざりだったが、ルネ・ラリックの作品
と蓼科から出品されたマリー・ローランサンのいい絵に救われた。
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コメント
こちらこそコメント頂きありがとうございました。
私もラリックは大好きです。
今回はアール・デコということで彼の作品は期待してなかったんですが、チラシの後ろにみつけた時はなんだか安心して、とても楽しみにしてました。
孔雀のランプはいつもながら見事でしたよね。
ラリックがノルマンディー号の食器のデザインを手がけていたのは、今回はじめて知りました。贅沢すぎるすごい船ですよね。
たしかにローランサンはアール・デコとはあまり結びつきませんが、どちらかのメゾンに飾られてたのと同様に会場でもすごく自然でしたね。
投稿: Tomo | 2005.05.08 23:03
to Tomoさん
はじめまして、コメントを頂きまして有難うございます。ラリックとともに
ローランサンのことをお書きになっていたので嬉しくなりました。
今日、NHKの日曜美術館でラリックをやってましたね。箱根ラリック美術館
の作品をじっくり見せてました。NHKはガレもとりあげてましたし、
アール・ヌーボーが好きですね。お陰でラリックのことがかなり
分かってきました。これからも宜しくお願いします。
投稿: いづつや | 2005.05.09 00:25