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2005.05.28

中国の奇石と山水画

80今週のNHK番組、探検ロマン・世界遺産に蘇州がでてきた。中国の都市では北京、西安は訪問したが、蘇州はまだである。町の歴史や文化遺産がこの番組であらかた頭に入った。ここは町中に水路が張り巡らされ、東洋のヴェニスといわれている。

興味深く見たのがいくつもある古典庭園と太湖石の話。ここにある庭園は北京などにある皇帝庭園とは違い、富裕な商人たちが自分の屋敷の中に
作ったもの。家には丸窓をいくつも設け、庭園を含む外の風景画が様々に見れる
よう工夫している。小さな丸窓を通して広い宇宙をみようというのである。現在
でも、ある画家の家には立派な庭園があり、小さな舞台では京劇が演じられて
いた。昔の堺で町衆たちが茶を楽しむのと似ている。

太湖石のことは、中国画のことをレビューしてるとき出てきた。商人の庭園に置か
れている奇石は太湖石。太湖という湖には孔の空いた面白い形をした石があり、
唐時代から注目されたという。以来、奇石愛好の伝統が続いている。奇石愛好の
最たる者が北宋の徽宗皇帝。徽宗は自分でも絵を描く、パトロン気分の皇帝で、
多くの人民を使って太湖石を都開封に運ばせた。

奇石だけでなく、珍しい花や鳥も集め、艮嶽(こんがく)と呼ばれる徽宗用の庭園
を造営した。これが北宋衰弱の一因といわれている。小説“水滸伝”はこの人民
徴用に対する反乱を扱ったもの。このとき、あまり大きくて都へ運べなかった奇石
が今でも蘇州にある。

奇石趣味は山水画にもある。右の絵は明末の画家、呉彬(ごひん)が描いた
“懸崖飛瀑図”(台北、故宮博物館)。ごつごつした、自然界には無いような山が
奇石、怪石から想を得て表現されている。呉彬は変わった風景をさがして、中国
全土を歩きまわったという。蘇州では今も、奇石を愛する風が根強く残っている。
いつかここを訪れ、庭園内にある太湖石をみてみたい。

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