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2005.05.17

鳥獣人物戯画

72ヘビーな曽我蕭白展にちょっと疲れたので、平常展はパスするつもりだったが、隣の方がせっかくここまで来たのだからと強く誘うので、いつもの2階の絵画コーナーを回ってみた。

流石、京博の平常展は東博と同様、出品作の質が高い。これらを危うく見逃すところだった。中世絵画、近世絵画、絵巻、中国絵画にビッグネーム絵師の名画が沢山出ていた。

中世絵画では伝狩野正信の“竹石白鶴図屏風”、伝狩野元信の
“楼閣山水図”などに心うたれた。元信の作とも言われる竹石白鶴図は、
13世紀の中国人画家、牧谿(もっけい)の様式を参考にし、画題の
鶴と竹を自己流に構成した水墨画の傑作である。この絵をみるのは
2回目だが、今回も感動した。

近世絵画の部屋には狩野永徳の作品が3点でている。永徳の絵に
会えるのはラッキーとしかいいようがない。若いときに描いた
“花鳥図押絵貼屏風”が味わい深い。また、桃山時代における水墨画
の代表作のひとつ“仙人高士図屏風”(重文)もでている。

水墨画の名品と共に絵巻に凄いのがあった。国宝が3点。粉河寺縁起
(粉河寺所蔵)、鳥獣人物戯画乙巻(高山寺)、一遍聖絵(清浄光寺)。
このほか、長谷川等伯筆の山水図座屏(妙心寺)、狩野山雪の唐人物図
座屏(建仁寺)。粉河寺と一遍聖絵は一度見たが、鳥獣人物戯画の乙巻
をみるのははじめて。

平安時代、12世紀ころに描かれた鳥獣人物戯画は全部で4巻ある。
甲、乙巻に鳥獣が、丙、丁巻に人物が描かれている。教科書にでてくる
鳥獣戯画は甲巻。兎や蛙、猿を擬人化してユーモラスに描いた巻である。
この甲巻に対し、右の乙巻には色々な動物がでてくる。期間中に
巻き変えがあるので全部を図鑑的に眺めることはできないが、この日でて
たのは麒麟。空想上の動物である麒麟が疾走する姿は躍動感にあふれている。
チラシには馬、牛、象?獏?虎、犬、鶏、鷹などがでてくる。

12世紀、日本ではこんな戯画が制作されてたのだから、現在、世界の
アニメ界を日本がリードしているは当然といえば当然かもしれない。
尚、この平常展は5/29まで。

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受信: 2005.06.02 17:17

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