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2005.03.28

堂本印象美術館

38京都国立博物館を出たあと、立命館大学の前にある堂本印象美術館を訪ねた。15年くらい前、一度来たことがある。ここで今、堂本印象の画業展をやっている(3/15~10/2)。印象の初期から晩年までの代表作が間隔をおいて長期間展示される。

代表作のなかで人気の絵が右の“木華開耶媛”(このはなさくやひめ)。前々から追っかけていた作品だが、この美術館のHPを検索したら、運よく
でていた。4/3まで。木華開耶媛は日本神話にでてくる女神。春満開を示
す桜の木の下で、白の衣装を着た美しい女神がポーズをとるようにたんぽぽや
つくしが生える野の上に座っている。なんと優雅ですがすがしい絵だろう。

桜の幹がたらす込みのように描かれ、琳派の絵をみるよう。色調は違うが
土田麦僊作の“湯女”(東京国立近代美術館蔵)を思い出す。女神が大和絵に
出てくる女御のようでなく、身の周りから見つけられそうな女性のように
描かれているのでこの絵にすっと入っていける。桜の下でモデルが演ずる
木華開耶媛の撮影会に居合わせた感じ。

堂本印象という画家は晩年、モンドリアンのような抽象絵画を描き、あっと
驚く変身をやってのけた。そして、代表作の一つ“交響”を描きあげる。
また、西芳寺や法然院の襖絵もてがけた。これがまた凄い絵。まだ、本物を
観てないが、図録でみると、金地の襖に鮮やかな原色で
装飾的な造形を彩色し、さらにアクションペインティングのように勢いよく
描いた太い墨の線を重ねている。

宗達とクリムトとステラをミックスしたような絵である。この襖絵のことは最初の
訪問で知ったのだが、以来お目にかかれる機会を長らく待っている。
この絵の前に立つとさぞかし感動するだろう。

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コメント

今の時期にふさわしい絵ですね。
堂本印象美術館も一度訪問してみたいのですが、京都ではいつも近代美術館と市美術館で時間切れです。
4月中旬にも京都に行くのですが、村上華岳展をみるだけで神戸に移動となりそうです。(^^;

投稿: リセ | 2005.03.30 00:11

to リセさん
堂本印象が昔から好きなんです。日本画の絵具でカンディンスキーや
ステラを彷彿させる抽象画を晩年になって描きはじめるのですから、
凄い画家です。いつか、印象の絵の楽しさをリセさんと共有できるといいですね。

4月の京都は見逃せません。12日から京博で曾我蕭白展、京近美で
村上華岳展がはじまりますね。私も出かける予定です。京都の後は
名古屋に戻り、期待のボストン美術館の巨匠展をみるつもりです。

投稿: いづつや | 2005.03.30 19:52

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