« ルオー版画展 | トップページ | 川端龍子とダリ »

2005.02.25

ハンス・アルプの彫刻

2003年10月に開館した神奈川県立近代美術館葉山では今、ハンス・アルプ展が開かれている。日本におけるドイツ2005/06の一環としてアルプ美術館所蔵の作品が多数展示されている。ハンス・アルプの本格的な回顧展は20年ぶりとのこと。

アルプの作品はレリーフや抽象彫刻を内外の美術館でみる機会はあったが、接した作品が少ないこともあり、すごく感動したという記憶は無い。
だが、今回は違った。ここにある大理石、ブロンズの彫刻に魅了された。

こんなにおもしろい彫刻をいくつも見たのははじめて。あまり期待しなくて入場
したのに、会場を出るときは気分がハイになっていた。ミロの絵をみるよう
でもあり、ブランクーシの木、ブロンズの彫刻にも似ている。また、
ヘンリー・ムーアの大型彫刻を小ぶりにし、柔らかくしたようにも見える。

彫刻の中では大理石の作品が一番気にいった。右の作品には“地の精の国から”
という名がついている。子供が喜びそうな作品。アルプ自身、おとぎの国の
世界が好きで、詩もつくっている。この柔らかい造形をみると、不思議な森の精
が目の前にいるようだ。もっと変容させると宮崎駿監督のアニメにも登場しそうな
フォルム。もうひとつ、この彫刻をみて昨年、アテネ国立博物館でみた
キクラデス時代(紀元前3000~2000年)の大理石彫刻“竪琴を弾く男”を
想い出した。

アルプは1930年頃から丸彫り彫刻をはじめている。これらの彫刻はまわりを
ぐるっと廻ってみるようになっている。正面というものがない。どこからみてもいい。
好きな角度から自由にみてイメージをふくらませるのは楽しい。地の精の国から
は卵のようなものがいくつもくっついてて、それが手にみえたり、頭にみえ
たりする。

会期はは3/27まで。その後、
川村記念美術館(4/5~6/26)、
岡崎市美術博物館(7/3~9/4)、
群馬県立館林美術館(9/11~11/27)
を巡回する。

|

« ルオー版画展 | トップページ | 川端龍子とダリ »

コメント

こんにちは、館林美術館で2度目のハンス・アルプ展を観てきました
川村美術館で観たのとはまた違う印象です

>正面というものがない。どこからみてもいい
ここの美術館は広々と展示してあり、傍をぐるりとまわる
他の作品を見ていて、向こうの作品がふと見えて気になり
また近づくと言うような見方が出来ました^^
それにしても、この美術館は何度行っても目を心を喜ばせてくれます

トラックバックさせていたただきます

投稿: えみ丸 | 2005.09.17 19:27

to えみ丸さん
ハンス・アルプ展、今、館林に行ってるのですね。2月、葉山の
神奈川県立近代美術館にあまり期待せずに入ったのですが、
予想が大きくいい方にハズレました。えみ丸さんが2度行かれたのも
分かります。ヘンリームーアの小型版の感じがしました。

館林美術館は立派ですね。いつか訪ねてみようと思います。

投稿: いづつや | 2005.09.24 15:53

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ハンス・アルプの彫刻:

» 心やすらぐ「ハンス・アルプ展」 [単身赴任 杜の都STYLE]
ハンス・アルプの多彩な創造力に感動です。 [続きを読む]

受信: 2005.03.25 06:01

» 館林美術館:ハンス・アルプ展2 [冬の虹]
館林美術館に来ると、この建物の設計者高橋てい(青光を一文字にした字)一氏はこの土地を愛してこの美術館を作ったのだろうなと思える  第一工房HPより借りる  ここは関東平野のど真ん中、広々とした空の下何処までも続く田園、白鳥の飛来地で知られる多々良沼の傍にある その豊かな水を思わせる水をふんだんに使った設計はなんとも美しい  美術館に入るまでゆっくり楽しみたくなる 途中の睡蓮や鯉を眺めに立ち止まるい人も多い  デジカメが壊れてしまい、途中から携帯に切り替えたのでアプローチの写真がな... [続きを読む]

受信: 2005.09.17 19:47

« ルオー版画展 | トップページ | 川端龍子とダリ »