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2005.02.15

芹沢銈介

15横浜そごう美術館で芹沢銈介展が開催されている(2/27まで)。芹沢銈介の作品は大原美術館に河井寛次郎や浜田庄司の陶器が目当てで足を運んでいる時、知った。斬新で明るい色調のデザインの着物や暖簾が展示してあった。

その後、柳宗悦の民芸運動のことがわかるようになるにつれ、この芹沢という染色作家にたいする関心が増してきた。作品はこれまであまり観てない
ので、今回の展覧会は期待していた。着物、帯、暖簾、屏風などの染色物や
ハンドバッグ、絵本のデザイン、マッチやパンフレットなど商業デザインなど
約300点が出品されている。

そのなかで気に入っているのは着物のデザインと文字をデフォルメしたもの。
着物は女性が着るものとして作られたのだが、これを所有してる人が身に着けずに
保存していたので、良いコンディションで残っているそうだ。確かに、観ると色が
鮮やかで古さを感じない。右の着物は1970年に作られた“鎌倉の秋着物”。
鎌倉の村の農家と野山がモティーフになっている。色が鮮やかでデザインセンス
のよい作品である。8種類の図柄で全体をうめている。いいデザインが数多く
繰り返されると見栄えがする。村上隆の作品にも感じる心地よい繰り返しである。

面白いデザインがもう一つある。暖簾や屏風などに使われる文字をデフォルメした
デザイン。例えば、風という漢字をいくつかの色で塗り分けたり、文字の隣に
花を置いたりしている。これは一種のコラージュ。文字そのものを分解して、
彩色したり、ひらがなを対象物にしてほかのものと組み合わせるといった行為は
もう現代アートの世界。芸術家としては一級の感じがする。会場にいて気持ちが
良くなる展覧会であった。

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コメント

芹沢銈介はデザイナーとして仕事をするうちに、バーナード・リーチの仕事に惹かれ、柳宗悦の思想に触れることになり、その影響を強く受けたようですね。

大原美術館東洋館の一角で、彼の作品を初めて見たときの感動がよみがえってきました。「沖縄絵図型染掛物」という作品です。藍色の海に横たわる沖縄本島と周辺の島々を、琉球紅型のような鮮やかな色で描いたもので、沖縄の風土を大切に思っている作家の心が表現されていると感じました。

投稿: リセ | 2005.02.16 09:14

to Lyceeさん
芹沢の大規模な回顧展は20年ぶりだそうです。沖縄の朱色に魅せられ
たのでしょうか、この展覧会にも沖縄をモティーフにした型絵染の作品が
いくつもあり、赤絵の模様を絵付けした陶器もでてました。
この作家の色の配色のうまさ、高いデザインセンスに魅了されました。

これでこの作家もMy好きな美術家に仲間入りです。Lyceeさんもお気に入りの
大原美術館に通った成果でしょうか。

投稿: いづつや | 2005.02.16 15:33

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