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2005.01.15

指揮者サイモン・ラトル

先週の日曜、NHK教育で放送されたサイモン・ラトル指揮のベルリンフィル
の演奏をビデオで楽しんでいる。恒例のヨーロッパコンサートが昨年5月、
アテネ、パルテノン神殿の下にあるヘロド・アティクス音楽堂で行なわれた。
指揮はサイモン・ラトル。演奏されたのブラームス作曲、
シェーンベルク編曲の“ピアノ四重奏曲1番、管弦楽版”。ブラームスの音楽には
好きな曲が多いが、この曲ははじめて聴いた。ブラームスが28歳の時、
つくった曲だ。

我が家のクラシックコンサートはいつも収録ビデオの再生。ビデオだと演奏
会場にいる雰囲気になれるのと指揮者の顔や表情をみれるのが大きな
メリットだ。

サイモン・ラトルの指揮をみてると、この人の運動神経はかなりいいのでは
ないかと思う。テンポが速いところや激しい曲調での手の動かし方は非常に俊敏。
亡くなったクライバーが若かった頃のはやくて、しなやかな指揮振り
とよく似ている。この点からもラトルは大指揮者の道を歩んでいる
かもしれない。イタリア人、ムーティの指揮もキレがいい。ヴェルディ、
ロッシーニのオペラにおける手の動き、ボディーアクションは素早く、
ダイナミック。

ラトルにしろムーティにしろ人気のある指揮者の手、体の動かし方、
顔の表情、目の動きは普通のコンダクターとは違う。作曲家の曲想を
しっかりうけとめ、演奏する楽団員の能力を上手な指揮で最大限に
引き出しているように見える。

演奏された“ピアノ四重奏曲”はブラームスの若い頃の作曲なので、
ブラームス音楽でいわれるところの“渋さ”はあまり感じられず、メリハリの
効いたはつらつとした元気さが曲中にあふれている。Myブラームス
に加えたい1曲だ。

ちなみに、この作曲家の好きな曲ベスト5は
   1.交響曲1番 
   2.交響曲4番
   3.ハイドンの主題による変奏曲
   4.バイオリンソナタ1番
   5.ピアノ協奏曲2番

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コメント

いづつやさん、こんばんは。

ブラームスの交響曲、私は3番の第3楽章が好きです。

>作曲家の曲想をしっかりうけとめ、演奏する

以前にバイオリニストの川畠成道さんがこんなことを
おっしゃっていました。
1)プロとしてバイオリンを上手く弾ける人をバイオリニスト
2)作曲家の曲想をしっかりうけとめ、演奏することができる人を音楽家
3)音楽を神の領域まで高め、聴く人の魂を揺さぶることができる人を芸術家

彼の恩師の言葉だそうです。すごい言葉ですね。

投稿: リセ | 2005.01.15 21:55

to Lyceeさん
こんばんは。ブラームスは交響曲を4つしかつくりませんでしたが、どれも
いいですね。3番は4つのなかでは一番男性的です。私も好きです。

川畠さんの話はわかりやすいですね。2から3になるのが大変ですね。
テクニックをマスターし、曲のこころを理解しても聴き手に感動を与えられなければ
演奏家としてはまだ大きくない。やはり音楽家のこころ、魂、人間性が
演奏にでてこなければダメなんでしょうね。人生について考えてるとか、
人に優しいとか、自然を愛す気持ちとか。。みんな芸術家になるために
精進してるんでしょうね。

投稿: いづつや | 2005.01.16 00:03

いづつやさん、はじめまして。ラトルは今年4月、史上初となるベルリン・フィルとウィーン・フィルの合同オーケストラを実現させることになっています。世界最高峰の2大オーケストラ(及び他のオーケストラ)から絶大なる信頼を受けている彼の魅力は、その才能と人柄にあるんじゃないでしょうか。指揮の上手さや切れは勿論ですが、取り上げる曲1つ1つに彼独自の明快な解釈が存在し、それをオーケストラのメンバーに納得いくまで説明していくという地味な作業を決しておこたらない(時には楽団員の意見を演奏に取り入れながら)。お互いの信頼関係を1つ1つ築き上げていこうとする彼の前向きな姿勢とその実力が、多数の名門オーケストラから尊敬される偉大なラトルをつくり出しているのだと思います。演奏会前の準備段階で勝負は決しているわけですね。 彼は今年50歳になりますが、パーティーなどでの上品なお色気話なども得意だそうで、気さくで楽しい人だそうですよ。これは私の勝手な想像なのですが、バーミンガム市交響楽団で苦労していたころからすでに、現在の“帝王”の地位にのぼりつめることを彼や彼をよく知る人たちはある程度予想していたのではないでしょうか。そして彼自身“自分の中に神が舞い降りている”ことを以前から自覚していたような気がします。正に“神に見込まれし人”が“神に見込まれし時”を今迎えているのだと思います。

投稿: Natsume | 2005.01.16 15:36

to Natsumeさん
はじめまして。書き込み有難うございます。クラシックやオペラのこと
をあれこれ書いております。これからもよろしかったら、
どうぞお気軽にお越し下さい。クラシックのことかなりお詳しいようなので、
お話して頂ければ幸いでございます。

サイモン・ラトルには注目してます。BS2で放映されるベルリンフィルの
コンサートは必ずビデオにとって楽しんでるところです。人柄が良さそうですね。
ベルリンフィルとかウィーンフィルの楽団員の信頼を得るためには、
指揮者としての技量が優れてるだけでなく、彼らから愛される存在に
ならないとダメでしょうね。これができてるのですからラトルはスゴイです。
イギリスからやっと大物指揮者が出てきましたね。これからますます楽しみです。

投稿: いづつや | 2005.01.16 20:03

いづつやさん(気軽にお呼びしてすみません)こんにちは。
わあ、随分いろんなことにお詳しいのだなあと、偶然通りかかったにも
関わらず、あちこち拝読してしまいました。
楽しかったです&ためになりました。
そうだったのかあ、なんて頷きながらいました。

この記事にコメントつけさせていただいたのは、ラトルをお聴きに
なられるのだなあと知ったからです。
>この人の運動神経はかなりいいのでは
とありましたよね、そうそう、彼がパーカッションからオーケストラに
入ったというのが頷けるなあといつも思っています。
(ムーティも好きですよ、彼はまたラトルとは違いますが、どうにも
彼の指揮には色気を感じます)

また寄らせて下さいね。
そして宜しくお願いします。

投稿: Sa | 2007.02.19 18:15

to Saさん
はじめまして。書き込み有難うございます。クラシック
音楽やオペラのことも書きたいのですが、最近は絵画
鑑賞の感想ばかりになってます。

サイモン・ラトルは注目の指揮者ですから、BS2で
演奏会が放映されるときは必ず聴いてます。最初はパー
カッションをやっていたのですか!それで動きがシャー
プなんですね。納得です。

奇遇ですが、昨日ウィーンフィルが05年来日したとき、
ムーティの指揮で演奏したラヴェルの“スペイン狂詩曲”
を聴いてました。眼鏡をかけたムーティです。これから
も音楽の話をさせてください。美術はお好きですか?
こちらこそよろしくお願いします。

投稿: いづつや | 2007.02.19 22:22

早速のお返事を有難う御座います。
>眼鏡をかけたムーティ
は、伊達男なので、観客の方向く時は、眼鏡をポケットにしまっていませんでしたか?(笑)

>美術

も好きです~。
でも、まるっきり分からないで見ています。だからこちらへお邪魔して楽しかったです。Takさんともご交流があるのですね。たまにTakさんのところでトンチンカンな質問させていただいたりしています。

投稿: Sa | 2007.02.20 01:01

to Saさん
眼鏡をかけはじめた頃は、ポケットにしまってましたが、
さすがに最近はそのままですね。往年の貴公子、ムー
ティもそれなりの年齢になりましたから、渋めのスタ
イルにしたのではないでしょうか。

Takさんとはオフ会で定期的に会ってます。美術ネタ
にも気楽にお越しください。

投稿: いづつや | 2007.02.20 18:07

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