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2004.12.11

ヴェネツィアのエル・グレコ

Scan10013
昨日の世界美術館紀行はトレドのエル・グレコだった。Myカラーが緑と黄色となったのはグレコの緑とゴッホの黄色
に魅せられたからに他ならない。エル・グレコは大好きな画家だ。

今年10月、ギリシャを旅行した時、アテネでグレコの作品を観た。ギリシャ
国立美術館に3点ある。そのひとつが右の絵。エル・グレコの本名はドメ
ニコス・テオトコプーロス。1541年、クレタに生まれ、1567年このギリシャ
人はヴェネツィアに移住している。そして1570年の11月までここで絵の
修行をする。<キリストの埋葬>という題名のこの絵はエル・グレコが修行
時代に描いた絵だ。サイズは51×43cm。木の板に油彩とテンペラで描い
ている。あのグレコ様式の片鱗がみえるが、20代後半の初期の作品なの
で大感激とはいかない。色の深さが足りない。

他の2点は聖人画と大きめの画面に天使が楽器を奏でるところを描いたも
ので、どちらもトレドでの作品。

美術館紀行で取り上げていた代表作<聖衣剥奪>に描かれたキリストの
衣装の赤のなんと鮮やかなことか。トレドでこの絵の前に立ったときの感動
がよみがえった。この色彩感覚はヴェネツィアの画家から学んだものだろう。
グレコは当時80代のティツィアーノの弟子になっている。また、ティントレット、
ヴェロネーゼの画法からも刺激をうけている。

エル・グレコは人生の大半を異郷の地、ヴェネツィア、ローマ、トレドですごし
たが、ギリシャ人であることに拘り、ドメニコス・テオトコプーロスという名前を
改めなかったそうだ。そのため、トレドのスペイン人には発音しづらい名前の
かわりに、スペイン語でギリシャ人を意味する“エル・グレコ”というあだ名
で呼ばれたのである。

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コメント

エル・グレコといえば・・・
こんなニュースありましたね。

【ロンドン9日共同】スペインの古典画家エル・グレコ(1541-1614年)のこれまで知られていなかった絵画「キリストの洗礼」が8日、ロンドンの大手競売会社クリスティーズで競売に掛けられ、約79万ポンド(約1億6000万円)の高値で落札された。
 英BBC放送などによると、落札に成功したのはエル・グレコが生まれたギリシャ・クレタ島の自治体で、“里帰り”した後は生家に展示されるという。
 同作品(縦約24センチ、横約18センチ)はキリスト教会の祭壇の上や後方に安置される「祭壇画」で、1567年から70年にかけて描かれたとみられる。

投稿: Tak | 2004.12.13 10:06

to Takさん
Takさん、グレコのニュース有難うございます。
さすが、情報のTak急便ですね。速い!記事からすると
グレコがヴェネツィアで描いた作品のようですね。この頃の絵は少なく、
上の絵とベナキ美術館(アテネ)でみた祭壇画
の2点しか、観ていませんが、新発見の絵は貴重ですね。
また、クレタ島の生家に展示されるというのがいいではないですか。

次回のギリシャ旅行はクレタ島、サントリーニ島、デロス島と
決めているのですが、エル・グレコも観れるとなると
計画を進めなくてはいけません。

投稿: いづつや | 2004.12.13 17:43

グレコといえば、大原美術館の「受胎告知」をまず思い出します。
あの絵は専門家からもかなり高い評価をうけているようですね。
あの絵の緑も格調高く神々しく、いつまでも心に残りますね。

上のTakさんのニュース、Sankei Webの文化・芸能欄で絵も
見ることができます。(HPアドレスを貼りつけるとエラーになる
のでやめました。)

投稿: リセ | 2004.12.14 08:35

to Lyceeさん
大原の受胎告知はエル・グレコの画集に入る代表作
ですね。当時凄い値段で購入したという話を聞きました。
大原孫三郎は日本美術界の発展を大きく支えた
大功労者ですね。大原家は柳宗悦の民藝運動の
スポンサーにもなっています。

芸術は良き作家、理解あるスポンサー(パトロン)、慧眼の
美術批評家、素直に美術を楽しむ愛好家の
コミュニケーションによって成立していますが、
作家を最初に育てるのはスポンサーですね。
見る目をもったパトロンに支えられた作家は幸せですね。

投稿: いづつや | 2004.12.14 18:42

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