2012.01.29

大阪国際女子マラソン 天満屋の重友が好記録で優勝!

3480今日は昼からロンドン五輪の代表選考会を兼ねた大阪国際女子マラソンを釘付けになってみていた。

優勝したのは天満屋所属の重友。記録も2時間23分23秒の好タイム。

実質初マラソンをこんないい記録で勝つのだからたいしたもの。拍手々!これで五輪出場は間違いないだろう。

天満屋は広島に住んでいたから馴染みの百貨店。

広島では会社があったビルの近くに三越と並んで建っている。また、岡山の本店にも2,3度行ったことがある。中国地方では天満屋は福屋とともに誰でも知っている有名な百貨店。地元の人々にとって百貨店というのはやはり特別な場所であり、ここで買い物をするのを楽しみにしている人は大勢いる。

その老舗の天満屋に務めるマラソン選手が過去3大会連続で五輪に出場し、ロンドン大会でも重友が代表の切符を手に入れようとしている。新星の出現で天満屋のブランドイメージはまた上がった。岡山は大騒ぎだろう。

レースは27キロあたりで優勝が有力とみられていたトラックのスピードランナー福士が急にペースダウンし、重友の独走になった。二人は最後の最後まで併走していくことを予想していたから、これには拍子抜け。福士はマラソンを何度も走ってないから42キロを走れるトータルの力がそなわってない。4年前と同じことを繰り返したのはまったく残念。

今大会の直前になって復活を期待されていた野口が怪我で出場を取り消した。3月11日に行われる名古屋でのレースが五輪出場へのラストチャンス。アテネでの野口のすばらしい走りが目に焼きついているので、もう一度五輪に出場し、メダルを獲得することを強く願っている。はたして代表入りなるか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.28

アートに乾杯! THE 祭りと遊興の絵

3478_2     岩佐又兵衛の‘豊国祭礼図屏風’(重文 17世紀前半 徳川美)

3476_2    岩佐又兵衛の‘洛中洛外図屏風(舟木本)’(重文 17世紀前半 東博)


3479_2     ‘相応寺屏風(遊楽図屏風)’(重文 17世紀前半 徳川美)

3477_2     ‘江戸名所図屏風’(17世紀前半 出光美)

日本の風俗画の追っかけは08年に一段落したので、今は美術本や図録と顔をつきあわせることも少なくなった。が、再会を願っている屏風のことはずっと胸のなかにある。それは名古屋の徳川美が所蔵する‘豊国祭礼図屏風’と‘相応寺屏風’。

徳川美のHPを最近はチェックしてないが、この二つの屏風は08年にあった‘桃山・江戸絵画の美’展(拙ブログ08/5/15)以降は展示されてないはず。長い美術鑑賞の体験からいうと、美術館はいい作品ほど出したがらない。次お目にかかれるのは2,3年くらい先だろうが、そのときはまた出かけたい。

‘豊国祭礼図’のあのエネルギッシュな踊りの輪をみたら誰しもまたみたいと思うにちがいない。画面は踊り子でいっぱい、その数が半端ではない。体を自在に動かし左右に手をふリ、足は元気にステップを踏む。男女の生き生きとした踊りには祭りを楽しむ人々の喜びがこめられている。

東博にある‘洛中洛外図’で視線が向かうのが左隻に描かれた‘寺町通 祇園祭礼’、特に目立つのが3つある武者の母衣(ほろ)。このびっくりするような装飾をはじめみたときは‘これは一体何じゃい!’という感じだった。これくらい大きいと前へ進むにも相当な馬力がいりそう。

‘相応寺屏風’には様々な場面がでてくる。屋外の宴会に興じる男女、猿廻しの芸を見物する人々、蕎麦を食べる人、すごろく遊びやカルタ遊びを楽しむ男女などなど、遊びの楽しさは尽きることがないからいつまでもこの屏風をみていたくなる。本当に再会したい。

出光美がもっている‘江戸名所図’もお気に入りの屏風。一度時間をかけて画面の隅から隅までじっくりみた。大勢の人物がびっしり描かれているのが歌舞伎と並んで人気の娯楽だった人形浄瑠璃を楽しんでいる場面。人形の舞台そっちのけでお酒を呑んでいる者もいる。大相撲をます席でこういう風に飲食をしながら見たことがあるが、じつに楽しかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.27

アートに乾杯! みてるとはじき返される群像描写

3472_2     マグリットの‘ゴルコンダ’(1953年 ヒューストン メニル・コレクション)

3474_2           アンソールの‘仮面の中の自画像’(1899年 ポーラ美)

3473_2     ゴヤの‘魔女の夜宴’(1821~23年 マドリード プラド美)

3475_2  ベックマンの‘夜’(1918年 デュッセルドルフ ノルトライン=ヴェストファーレン美)

人物が沢山描かれた絵には絵の中に目が吸い込まれていく作品とそれとは反対に絵に入っていけずはじき返されるような気持ちになるものがある。今日は後者の絵をいくつか。

マグリット(1898~1967)の絵は画集でながめているだけで本物にはまだ縁がない。所蔵しているのはアメリカ ヒューストンにあるメニル・コレクション。山高帽を被ったコート姿の男性は一体何人いるのだろう?それにしても沢山いる。しかも皆同じ格好。

彼らが浮かんでいる空間はごくありふれた建物のまわりと屋根の上に広がる空。空に人物がいる光景でイメージするのは宇宙遊泳の飛行士とかパラシュートをつけて降下する兵士。マグリットはひょっとしてパラシュート部隊からヒントを得てこれを描いたのかもしれない。

さて、この絵のなかに入れるか?スペースが広く空いていていろんな人物、例えば男女、大人や子どもがいれば一緒に飛びまわってのおもしろいだろうが、同じ姿をした男たちが密集するこの空間にはとても入れそうにない。それどころか、機械じかけのような男たちがこちらに迫ってくる感じなので、バッタの大群をみつけてあわてて逃げるのと同じような心理状態に陥る。

アンソール(1860~1949)の‘仮面の中の自画像’は自画像といっても、すこし大きく描かれたアンソールに目が釘付けになることはない。それよりずっと強烈な存在感を発揮しているのが画面いっぱいに沢山描かれた仮面たち。われわれはこの絵をみているのだが、同時にこちらも足の先から頭のてっぺんまでじっとみられているようでちょっと落ち着かない。だから、絵の前にあまり長くはいられない。

昨年1月プラド美を訪問したとき、腹にずしっとこたえた絵がゴヤ(1746~1828)の‘魔女の夜宴’(拙ブログ11/2/16)。黒い大牡山羊を多くの魔女たちが体を寄せ合うようにして眺めている様はお皿のうえにびっしり盛られた饅頭のようでもあり、その楕円形のフォルムはピザのようにもみえる。群像の形はこのようにまとまりがあるのに、魔女ひとり々の顔の表情はとてもグロテスクで不気味。

ゴヤの絵に通じる雰囲気をもっているのがドイツの表現主義者ベックマン(1884~
1950)が描いた‘夜’。この絵(09/2/27)を3年前Bunkamuraでみたときは大きな衝撃を受けた。腰は引き気味でこわいものみたさの感覚だった。こういう人間描写はインパクトがありすぎるからすこし離れてみるほうが冷静にみられるかもしれない。絵の真近まではとても寄れない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.26

アートに乾杯! この画面に一体何人描かれている?

3469_2     ボスの‘快楽の園’(1505~16年 プラド美)

3471_2     ブリューゲルの‘子どもの遊戯’(1560年 ウィーン美術史美)

3470_2     ブリューゲルの‘十字架を担うキリスト’(1564年 ウィーン美術史美)

3468_2 アルトドルファーの‘アレクサンドロス大王の戦い’(1529年 アルテ・ピナコテーク)

東博の‘北京故宮博物院200選’の超目玉、‘清明上河図’の展示が24日に終了した。作品をみるのにこれほど並んだのは02年京博であった雪舟展以来のこと。こうした仰天するほどの大混雑にもかかわらず、大勢の人が東博に足を運ぶのだから日本人はつくづく美術好きなのだなと思う。

人物が数多く登場し細かいところまで写実的に描かれている絵だから北宋の時代にタイムスリップした気分でじっくりみたいところだが、それをしていたら多くの人が楽しめない。だから、2度でかけて消化不良を解消した。

今回の‘清明上河図’のようにみている期間が短くて心残り状態になることは海外の美術館めぐりでもよくおこる。その理由は絵の前が混雑しているからではなく、ツアーの予定時間が限られているため。どの絵についてもじっくりみたいというわけではないが、大好きなボスやブリューゲルの場合、様々な人物や変てこな怪物が数多く登場し当時の風俗や寓意の情報がびっしり詰まっているから絵に最接近して心ゆくまでみたくなる。

その筆頭がボス(1459~1516)の‘快楽の園’、一度は単眼鏡を使い画面の隅から隅までとことんみてみたい。きっとこれまでみたとき以上のサプライズがあるにちがいない。プラドもウィーン美術史美も追っかけ画はほぼみたので次の機会ではこうした鑑賞ができるかもしれない。

ブリューゲル(1525~1569)の風俗画をみるのもじつに楽しい。描かれた場面をひとつ々みていくとどれだけ時間がかかるだろうと思わせるのが2点ある。‘子どもの遊戯’と‘十字架を担うキリスト’。好奇心を刺激し夢中にさせる絵とはこのこと。

ミュンヘンにあるアルナ・ピナコテークを訪問したのはずいぶん前なので大半の絵の記憶はなくなっている。が、アルトドルフィー(1480~1538)の戦いの絵は目にやきついている。

ここで戦っているマケドニア軍とペルシャ軍の兵士は一体何人描かれているのだろか?密集した兵士や馬の激突は臨場感にあふれ、そのミニアチュール技法による精緻な描写の前では言葉を失ってしまう。いつか再会したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.25

次回のオランダ・ベルギー旅行でめざす美術館!

3464_2 ブリューゲルの‘バベルの塔’(ロッテルダム ボイマンス=ファン・ビューニンゲン美)

3465_2     ボスの‘放浪の旅人’(ボイマンス=ファン・ビューニンゲン美)

3466_2     ボスの‘十字架を担うキリスト’(ゲント市立美)

3467_2     ボスの‘砂漠の聖ヒエロニムス’(ゲント市立美)

海外の美術館は年に何回も行けるわけでがないが、関心のある画家が描いた名画を追っかけていく道筋だけはおおよそのイメージができあがっている。夢が100%叶うことはないとわかっているのに、世界中の美術館をめぐるという夢をもっていることはこのうえなく楽しく元気のでることだから、プランのオプションはラフだがどんどんできていく。

オランダとベルギーへ次ぎ出かけるとき目指すことを決めている美術館は、
<アムステルダム>
★新しい国立美術館
★新しい市立美
<ロッテルダム>
★ボイマンス=ファン・ビューニンゲン美
<ハーグ>
★市立博物館
<ブリュッセル>
★ベルギー王立美
<ゲント>
★市立美
<アントワープ>
★王立美
★ルーベンスの家

このなかで行きたい度の最も強いのがロッテルダムにあるボイマンス=ファン・ビューニンゲン。みたい絵(拙ブログ11/5/8)はいくつもあるが、期待はブリューゲルとボス。この2人の画家については1点々鑑賞済みにしたいという思いが強く、昨年11月にはブリューゲルは念願の‘悪女フリート’など4点、ボスは1点を新たにみることができた。

ボイマンスでのお目当てはブリューゲルのもう一つの‘バベルの塔’、そしてボスの作品5点。ボスの絵はプラドに次ぐ多さを誇るので、ボスの全点制覇(10/7/27)をなしとげるためにはどうしてもこの美術館へ足を運ばなくてはならない。

ボスの絵はベルギーのブリュッセル、ブルージュ、ゲントにもある。ゲントは05年訪問し、ファン・エイクの有名な‘神秘の子羊’をみた。この絵と対面したのは一生の思い出だが、次にこの街へ寄るときは子羊との再会は果たした上でボスの絵2点を所蔵する市立美へも是非足をのばしたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.24

アートに乾杯! 心に響く雪の絵

3462_2     加山又造の‘東京・雪’(1984年)

3463_2     岩澤重夫の‘雪の朝’(1993年 日田市)

3460_2     モネの‘かささぎ’(1869年 オルセー美)

3461_2     ワイエスの‘粉挽き小屋NO.2’(1962年 フィラデルフィア美)

首都圏はひさしぶりの雪。日本海側地域の豪雪にくらべれば4cmの積雪など雪のうちにはいらないかもしれないが、冬とはいえ雪には慣れない生活をしているから、クルマを運転するにも歩くにも小さなパニックはそこかしこで起きる。

凍結した歩道はとくに厄介。慎重に々歩いていてもなにかの拍子に滑ってバランスを崩し肘や腰を打ったりする。これは本当に痛い。こういうときはゆっくり歩くにかぎる。寒いからといってポケットに手をつっこんで歩くのは最も危険。

寒いのと暑いのとどっちが嫌かというと、寒いほう。真夏の暑いとき汗がだらだらでてもそう苦にならないのに、寒いのはまるっきりダメ。だから、部屋の暖房の温度をつい
26℃にしてしまう。しばらくすると隣の方からチェックがはいり24℃に下げさせられる。

冬に北海道とか東北を旅行することがないから雪景色というものにまったく縁がない。一度紅葉のころ知床半島を楽しんだとき添乗員さんが流氷をみるツアーもいいですよとPRしていたが、寒さに体がちじこまって感動するどころではないような気がした。でも、北海道はいつ行っても食べ物がおいしいので、着膨れ姿になって大好きな石狩鍋などを食べることを最大の楽しみに冬の北海道を体験するのもいいかなと思ったりする。

寒さには弱いが、絵に描かれた冬景色には心を打たれることが多い。加山又造
(1927~2004)に東京に降った雪を描いた絵がある。こういう都会の雪を描くのは珍しい。岩澤重夫(1927~)の絵は10年にあった回顧展でしばらく息を呑んでみていた作品。野原一面の雪景色が深く心に沁みた。

‘かささぎ’はモネ(1840~1926)の28歳のときの作品。いつもこの雪に反射する光の輝きに感動しっぱなし。そしてところどころに赤、紫、青を混じりこませ微妙な色合いの変化を表現することで白の美をより際立たせていることに気づく。

静謐な雪の世界に誘ってくれるワイエス(1917~2009)の絵も心に響く。ワイエスの比類ない写実描写にとことん魅せられているから、もう一度大きな回顧展に遭遇したい。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2012.01.23

祝 把瑠都 初優勝!

3459大相撲初場所は大関把璃都が全勝はならなかったものの14勝1敗で初優勝をはたした。拍手々!

千秋楽結びの一番はプレッシャーで体がちょっとかたくなっていた感じ。

白鵬には敗れたが今場所の把璃都は大関になったときのように体全体にパワーがみなぎっていた。

すごい圧力で前にでていくので、対戦相手はその攻めを防ぎきれずに吹っ飛ばされることが多かった。

大関にあがってからもこういう相撲をつづけるものと期待していたが、満足のいく成績が残せてなかった。相手もそう一方的に敗るわけにはいかないから、左右に動いたりいなしたりして把璃都の怪力をまともに受けないように戦う。相撲は力だけではダメで技量を向上させないと安定的に勝てない。

さて、来場所は綱とりの場所、二場所連続優勝したら横綱になれる。ところが、横綱審議委員のひとりは‘二場所連続優勝しても私は横綱昇進に賛成しない’といっている。

これは酷いいい方。この委員は一体何を考えているのかといいたい。そんなことを今いう必要がどこにあるのか。力士というのはあるひとつの勝負をきっけにして急に強くなることはよくあり、そして一気に横綱へかけのぼっていく。華のある力士はみなそうやってスターの座を射止めてきた。

把瑠都が来場所も今場所のようないい相撲をとって優勝をすれば、横綱に推挙されないほうがおかしい。勝ち方も判断の材料になる。確かに稀勢の里との対戦で立ち会いに変化して勝ったのは期待に反する。でも、そのことばかりいい把瑠都の強さをちゃんとみないのでは力士の気持ちをくじいてしまう。終盤にきて大きなプレッシャーがかかってくれば、そんな勝ち方がでてくることもある。だから、それは大目にみればいいのである。ほかは完璧に強かったのだから。

白鵬に勝てる力士は馬力のある把瑠都と稀勢の里。この二人が早く白鵬の対抗馬となり、3人で賜杯を争うようになれば大相撲は今よりもっと楽しくなる。そして、琴欧州、琴奨菊の琴々コンビ(コトコト敗るコンビともいう)が奮起してくれればなおいい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.01.22

ゆったり鑑賞!東博総合文化展 龍図

3457_2                 岩佐又兵衛の‘龍図’(江戸時代・17世紀)

3455_2               円山応挙の‘虎嘯生風図’(1786年)

3458_2             鳥居清倍の‘張良’(江戸時代・18世紀)

3456_2     葛飾北斎の‘富嶽三十六景・凱風快晴’(江戸時代・19世紀)

‘北京故宮博物院200選’展をみたあと、本館へ移動し龍の絵や浮世絵などをぶらぶら鑑賞。辰年にちなんだ龍をモチーフにした作品は1/6のときもみたが、曽我直庵の龍はどういうわけか見当たらなかった。

どうも展示室は2つあったようで、直庵の絵は見過ごした部屋に展示してあった。惹きこまれたのは直庵の龍より岩佐又兵衛(1578~1650)の龍。前回いつみたか思い出せないが、愛嬌のある目に親しみを覚える。

縦長の掛け軸に大きな生き物を描くにはちょっとした工夫がいる。その描き方で絵師の技量の程度がわかる。又兵衛の龍が大きく感じるのは髭の一部が画面の外にはみだしているから。並みの才能の絵師ではこのような絵は描けない。

岩佐又兵衛に関するグッドニュースをひとつ。長年待っていた代表作‘山中常盤物語絵巻’が熱海のMOAで公開される。全場面をみせるのは9年ぶりのこと。会期は3/3~4/4。楽しみにしていた絵巻なので、ドライブをかねて出かけたい。

龍と一緒に描かれる虎は獰猛タイプと猫タイプがあるが、円山応挙(1733~1795)の虎は猫タイプであまり怖くない。毛の一本々の描き方がじつに緻密。そのリアルな質感は手触りのよい敷物を連想させる。

鳥居清倍の‘張良’は長年浮世絵コーナーに通っているのにはじめてお目にかかった。龍の頭に乗っているのは観音様というのがお決まりの図像だが、この龍には人物が乗っている。龍のまわりがちょっとごちゃごちゃしているが、龍の豪快な動きは充分に伝わってくる。

浮世絵コーナーでは北斎(1760~1849)の傑作‘凱風快晴’をしばらくながめていた。国芳展の次に楽しみな浮世絵展は三井記念美で開催されるホノルル美蔵の‘北斎展’(4/14~6/17)。03年にもこの美術館の浮世絵の名品が公開されその質の高さがわかっているので、期待値は大きい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012.01.21

二度目の‘清明上河図’鑑賞!

3453_3      ‘虹橋’

3451_3      ‘虹橋’(拡大図)

3452_3     ‘城門’

3454_2     ‘魚を見る人々’

昨日、東博の‘北京故宮博物院200選’展(1/2~2/19)に特別出品されている‘清明上河図’(北宋時代 12世紀はじめ)をみるためまた上野に足を運んだ。

1/6にでかけたとき(拙ブログ1/6)は9時に門の前に並んだが、これでは列に大勢の人が並んでいると思ったので、30分早め8時半に着くことにした。これが上手くいき絵をみはじめたのは前とほぼ同じ10時15分ころ。雪は降ってこなかったものの厳しい寒さのなか1時間も立っているのはキツかったが、開館して45分でみれたのだから上々。見終わった10時半の時点で待ち時間は240分になっていた。この絵の人気は本当にスゴイ。

風俗画をみるのが好きなので、これまで有名な‘洛中洛外図屏風’2点を徹底的にみた。永狩永徳の国宝‘上杉本’は米沢市の上杉博物館へ出向き2時間くらいかけて屏風の隅から隅までみた。東博にある‘舟木本’(重文)についても、3回でかけ奥平俊六著‘洛中洛外図舟木本’(小学館 01年)に解説されている場面をすべて確認。この作業はもう大変、単眼鏡を使い屏風をなめるようにみていった。

日本にある風俗画でも地獄絵でもこういうふうにじっくりみてきたので、情報のいっぱいつまった‘清明上河図’がわずか10分程度の短い鑑賞で終わってしまうのはとても心残り。1/6のときはせかされるなか興奮状態でみたから、こまかい人物描写の目への焼き付け方は半焼き。だから、今回は‘虹橋’のところに全神経を集中させてみた。

前回不覚にもしっかりみなかったのが手前の河岸にある家の屋根に立ち手を前にあげている男。で、まずこの男の動きのあるポーズを目に焼きつけた。そのつぎがマストをおろして虹橋にさしかかっている船のまわりにできている水流のうずまき模様。図録の拡大図のようにはいかなかったが、単眼鏡を使いがっとみた。最後が橋桁から身を乗り出し大声をだしたり、布を下に投げている男たち。水夫たちの必死の形相で舵を取る姿とそれを固唾をのんでみている人々、活気にあふれる見事な場面である。

思いの丈を果たしたが、そのあとの場面も気がぬけない。城門のところまでに占い師の話をじっと聞いている男たちがいた。そして、下の河にいる魚をみている人たちの場面。せかされて単眼鏡が使えなかったが、なにやら魚のような細い々線がみえた。

最後は城門を通りすぎる駱駝の一行に視線をあわせた。前回同様あっというまの鑑賞だったが、みたいところがしっかりみれたので満ち足りた気分。2回もこの絵に導いてくれたミューズに感謝!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012.01.20

歌川国芳展は後期もお楽しみ満載!

3449_2     ‘調布玉川景’(1832年ころ)

3447_2            ‘四代目坂東彦三郎の神田川の与吉’(1849年)

3448_2        ‘国芳もよう正札附現金男 野晒悟助’(1845年ころ)

3450_2     ‘きん魚づくし ぼんぼん’(1842年ころ)

森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ)で行われている‘歌川国芳展’(後期
1/19~2/12)へ再度足を運んだ。厳しい寒さにもかかわらず、前期(拙ブログ1/12)同様若い男女のカップルからシニア層まで大勢の人がつめかけていた。

後期の感想を書く前に国芳に関する情報をひとつ。横浜美でも11月3日から13年の
1月4日まで国芳展が開かれる。国芳人気はとどまるところをしらない。プラスαの作品に期待したい。

今回長いことみていたのが‘調布玉川景’。これは人気役者たちの遠足を描いたもの。何に感心したかというと、川遊びをしている人たちの描き方。手前にいる人物は大きく描かれ、それに続くうしろの列は横向きV字のように右端から左に折れ遠くにいくにつれて小さくなっていく。これにより奥行きのある空間ができ、見る者に賑やかな行楽風景を印象づけている。また、水中の足のまわりを泳ぎまわっている魚にも目が吸い寄せられる。

カッコいい男のブロマイドをみてるような‘神田川の与吉’と‘野晒悟助’にも魅了される。鯉つかみの絵は2年前みた国貞の‘大工六三’(10/1/6)が鮮烈なイメージとして残っているが、この国芳の鯉つかみもグッとくる。国芳は鯉を描かせたら天下一品、その姿は量感にあふれピチピチしている。見てのお楽しみは‘鬼若丸’! また3枚続の鰐の絵もお忘れなく。

‘野晒悟助’はイケメンの男に髑髏の図柄の着物を着せるところがとても粋。白の髑髏はよくみると猫の体が寄せ合わさってできている。そして、藍の袈裟にも髑髏が、でもこちらの髑髏ははっきりわかるのはひとつだから、うっかりすると見落とす。すすきと蓮の花と葉で髑髏を形づくっている。

今回嬉しいことに新発見の金魚シリーズ(9図目)が展示されている。08年にあったベルギーロイヤルコレクション展(太田記念美)で7点みられた方も多くおられると思うが、この回顧展に2点(前期・後期1点づつ)でている。後期がその新発見の‘ぼんぼん’、ぼんぼんは7月の盆のとき行われる女の子の遊び。金魚たちは手をつないで歌を歌っている。口を大きくあけた様がとても愛らしい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«ダルビッシュ レンジャーズヘ入団!